アメリカのスポーツジム運営大手「ゴールドジム」の破産から考える

日本における「こどもの日」の早朝から、とんでもないニュースが飛び込んできた。

【ニューヨーク時事】米スポーツジム運営大手ゴールドジムは4日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を裁判所に申請したと発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大でジムの閉鎖が相次ぎ、経営が悪化していた。

同社は「新型コロナの流行は直営ジムの運営に影響を及ぼした」とする一方、破産申請によって、フランチャイズ運営のジムが影響を受けることはないと説明した。

同社は日本を含む世界約700カ所でジムを展開。米メディアによれば、大半がフランチャイズ契約による運営だという。

直営以外のジムには影響は無いとのことだが、当然、現在のコロナ禍においてはフランチャイズの各運営母体も大きな痛手を受けているに違いない。

日々、肉体を鍛錬する全国の人々にとっては、ゴールドジムは神のようなものではなかろうか。

しかしながら、正直この先もしばらく再開は難しいだろうし、何とも世知辛いことである。

ゴールドジムの破産から考えること

トレーニングジム・フィットネスジムは時代の流行に乗って、過当競争であることが取り沙汰されていた。

そこに来て、このたびのコロナウイルスの影響。

今回の件からジムの運営上の難しさを考えてみた。

衛生面の管理が難しい

ゴールドジムには多くの消毒液が置かれ、マシーンの間隔も広く空け、トレッドミルも一台置きの利用制限。

また、年寄りが少ないので雑談目的も少ないと聞く。

それでもやはり衛生面を叶えるのが大変難しい施設だということを感じた。

各ジムそれぞれの対応というよりは、システム上そしてやってることそのものの性質上で。

狭い空間で多数の人が器具を共有し、呼吸をし汗をかくために行く場所。

ロッカールーム、トイレ、着替え、施設によってはプール、お風呂、注意するだけでは防ぎようがない。

使用側のモラルも個人差があり、完全パーソナルとかできる人は相当限られる。

固定費の支払いが厳しい

郊外のスポーツジムは駐車場も含めて極めて広い敷地を賃借している。

一方で有名ジムの多くは都市の一等地に施設を構えている。

そして、マシンをリース契約で大量に備えており、さらにはトレーナーも結構な人数を雇用している。

長期の休業となるとこうした固定費をまかないきれないところが続出だろう。

ちょうど日本においては、高齢者層にジム通いのブームが来ており、拡大戦略一辺倒だったため、経営が厳しくなるのは明白である。

ある程度は自宅で代替できる

本格的にジムを運営している方々にとっては大変失礼な話であり、契約している人にとってもジムに通うことが生活のリズムやモチベーションの維持につながっていることは明らかである。

しかし、通販市場には健康用品やトレーニング機器が溢れ、自宅で運動するためのアプリやサイトも増加しつつある。

まだまだ発展途上な面はあるが、今後はオンラインでの個別指導や自宅トレーニング用の高級器材(指導教材付き)、より効果の高いサプリメント販売がますます拡大していくだろう。

トレーニング・フィットネスジムにおける今後の展開

今回のニュースは、ジムのヘビーユーザーやジムマニアにとって、かなりショックなニュースだったのではないだろうか。

最近アメリカでは、ジムに限らず各業界の老舗企業が相次いで破産申請している。

大手は、人も設備もたくさん抱えていることから、こうした状況下においてはどうしても動きが鈍くなる。

各地においてジムの再開はなかなか難しいと思うが、ある程度の自粛ムードが緩和されるタイミングになったら、

 

・器具を使うより自重トレーニングをメインにしたプログラムの実施

・大きな公園の広場を予約制で借りられるような制度を作りそこでプログラムの実施

・マンツーマンだけでなくオンラインによる集団プログラムの実施

 

などこれまでのやり方から工夫する余地はいくらでもあるように思える。

体力の維持や健康寿命の延伸、ストレス解消、各種競技能力の向上など、ジムが社会に存在する意義は少なからずあるはず。

官民が一体となって今後のジムの在り方を検討し、対策を打っていくことが求められるのではないか。

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